■ 反中暴動の根底にある不満
ベトナムで起こった反中デモの直接の原因は、もちろん南シナ海で中国の石油掘削作業に抗議を示したベトナム船に中国船が体当たり、放水し、緊張が高まったことです。
しかし、このデモが中国系企業への暴動につながった理由は、
日常的にベトナム人が中国人に不満を抱いていたからです。
近年、中国系工場の一部でベトナム人従業員が長時間残業を強いられるなど、
劣悪な労働環境でベトナム人を強制的に働かせており、そのためベトナム人従業員が反発していたのです(引用:
焼け焦げた臭い、割れた窓ガラス…自衛は「日の丸」掲げるのみの日本企業)。
また、中国産の食品や製品による健康被害は、日本だけでなくベトナムでもニュースでよく取り上げられており、従業員だけでなく
一般の国民も中国系企業に対し、不安感、不信感を持っているのです。例えば、雑貨店を経営するベトナム人女性は「中国企業のイメージは最悪だ」と言っています。
このような中国系企業に対する不満、不信感がベトナム、国民の根底にあったため、今回の領土問題に端を発した抗議デモは、中国系企業への暴動と変わっていったのです。
みなさんは、いかがお考えでしょうか?